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鬼【おに】

登場作品:クレナイノツキ

 祖先から続く曲木村(勾の里)の一族に関連する。鬼の遺伝子は相手が人間だと上手く安定するようで、鬼同士の結婚より子供が生まれる率が高いという(鬼自体は非常に寡産である)。そのため、鬼の一族は手早く勢力を回復させるために人間との混血を進めていったとされる。曲木村では金武の助言もあってどんどん鬼が人間と交わっていき、結果として純粋な鬼の血を引き継ぐ者は時代とともに少なくなって今ではほとんど人間と変わりない者達だけとなっている(純粋な鬼といえるのは音無朱梨のみである)。
 長命だが、寿命があり、千年を迎えると天寿を全うするという。
 食べ物は二つあり、一つは人間と同じ物質としてのエネルギー。もう一つは世界を作る根源力としての精気である。物質としてのエネルギーを取るには肉が適しているが、精気を最も含むのは生き物の血である。
 鬼にとって角は自分の命と同様に大切なものであり、天地自然から精気を引き出し吸収することができる。角を折られた鬼はもう二度と本来の姿や力を使うことはできないという。
 元々は「穏」(注*1とも呼ばれた「モノ」という異世界からの侵入者だった。モノとは大昔の呼び方で、今で言う神を意味する言葉。突き詰めれば鬼とは「生物としての人の可能性の全て」を極限まで引き出した神であるともいえるという。
 全てが究極まで進化した伸びしろのない異界に嫌気がさし、数万年前にこの世界にやって来た。世界中に散った一族のうちの一部が勾の里に住みついたという。里を支配していた異界の蛇神である蛇身を退治して、隠の石刀?の奥にあった異界へ通じる小さな穴を封じた。


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