登場作品:クレナイノツキ
曲木村(
勾の里)に伝わる伝説の一つ。平安時代の頃、村では金がとれたことから一帯は豊かになりすぎて朝廷から目を付けられることになった。土地の金に目を付けた朝廷は、この地の祭神が
鬼神であることを利用し、「鬼に虐げられている人々を救う」と称して討伐軍を組織し、この地を奪おうとした。結局、鷺宮家の
金武を始めとする人々の反抗にあい軍は敗退することになる。
困った討伐軍の大将
平維茂は10キロほど北に位置する
アブキ谷の
天狗の力を借りて反撃に出る。天狗は一族の王女である
流迦を金武に差し向けて翻弄し、金武を
乙女峠まで呼び寄せることに成功した。金武はそこで待ち伏せしていた刺客に左腕を切られるという負傷を負ったが、異変に気付いた村人によって救われた。結果は双方の痛み分けに終わり、それ以来村人達にとって天狗は人間と手を結んで自分たちを滅ぼそうとした憎い敵だと認識されるようになったという。