素人系総合 wiki - 恋桜

恋桜【こいざくら】

登場作品:春色桜瀬

 桜塚学園の中庭にある桜。この桜の木の下で出会った男女は運命的な恋に落ちるという言い伝えがあり、学園の生徒ならほとんどの人間が知っているという。古い昔には知らずの桜とも呼ばれていた。
 以前は「親子桜」といってもう一本桜があったが、学園敷地整備の見直しで切られてしまった。沖田陸桜木このはが結ばれた際、桜のシーズンを終えても咲き続けていたが、これはもう一本あった桜が切られた時以来のできごとらしい。
 親子桜は人々の強い願いや感情を受けて成長し、御利益を与える存在として御神木として崇められていた。事実、内部には精霊が宿っており、人々の想いを現実に変える力があったのだが、時代とともに信仰心が薄れ、想いや願いが無くなったために、やがて蕾すら咲かせることができなくなり、「価値がない桜」としてまず親桜のほうから伐採されたという経緯がある。
 一人残された子桜の精霊はあまりの悲しさに生きる価値を見失い、これまで蓄積してきた人々の想いと引き換えに最後に満開の桜を咲かせることで静かに枯れていこうとした。
 皮肉なことに、満開の桜を咲かせたことで子桜の伐採計画は中止になる。最後の力を振り絞って桜を満開にしたその日に、精霊は陸に泣いてるところを目撃される。本当は人間が好きで消えたくないという思いを持ちつつも生きることを諦めている子桜の精霊に対し、まだ幼い陸は自分を小さな勇者だと語り、何度も諦めるなと諭して勇気付けた。結果、子桜の精霊は、人の想いの中で最も強く純粋な想いである「恋心」を陸から借り受けることで咲き続けることを選択。
 十年後、子桜の精霊は「桜木このは(此の花)」と名乗って陸の前に現れることになる。「いつか陸が人を恋せるようになった」時に改めて恋心は返すという約束を守るために──。
 陸が当時の記憶をほとんど忘れていたのは、このはが恋心を吸いすぎて記憶にまで影響が及んだからである。
 後日、精霊は人から真に愛されて木の下で心を通わせた時、木から離れ、一人の人間になることができるということが黒井美沙によって陸に明らかにされる。このはルートの最後では、まさしくこの条件が作動し、このはは人間となって再び陸の元に舞い戻ってくることができた。


セリフ

愛沢撫子「陸みたいな朴念仁には伝説なんて関係ないでしょうし」

「……喪った心は、二度と元に戻ることはない……」「だけど、新しく生み出して、育てることはできる…」「喜びと悲しみは表裏一体……決して、切り離すことのできないもの……」(くールート)


関連スレッド

  • 春色桜瀬?


作品リンク